2.揺れがおさまったらみんなで助け合う

揺れがおさまったら、お隣同士で声をかけ合いましょう。目の前で起きている被害に即座に対応出来るのは、住民のみなさんの「共助」の力です。
火の元を断つ
ガスの元栓を閉めます。ガス臭がしたら窓・ドアを開けて換気し、ガス会社に連絡する。絶対に火は使わないようにします。
電気火災を防ぐため、電化製品のスイッチを切りコンセントも抜きます。避難する時は、ブレーカーを切ります。
もし火が出たら
落ち着いて消火器などで消火します。消火できないときは、ドアを閉めて延焼の拡大を防ぎます。煙を吸わないよう口を布で被い、低い姿勢で避難します。
エレベーターの確認
閉じ込められている人がいないか確認します。大きな揺れの後は、点検が終わり安全が確認されるまで使用しません。
落ち着いて避難する
階段で将棋倒しにならないよう、周りに声をかけ合いながら、落ち着いて避難する。
火災やガス漏れ、大きな損壊などがなけれは、急いで公的避難場所へ向かう必要はありません。
安否確認と避難の支援
集会室などに集まり、分担・協力して各戸の安否を確認します。また、自力で避難することが難しい人の支援を行います。安全のため複数人で協力して行動します。
けが人の手当、搬送
けが人がいれば、安全な場所に移動し、応急手当を行います。

エレベーターの復旧
平成23年3月に起こった東日本大震災では、多くのエレベーターが停止しました。社団法人高層住宅管理業協会が、仙台市と周辺の102棟で行ったアンケート調査では、102棟全てのエレベーターが停止し、当日復旧が3件、復旧に2~3日かかったところが大半でした。
■初期消火が大切
大規模な災害の時には、消防車がすぐにかけつけてくれるとは限りません。有効な初期消火の方法は
防火戸は延焼を食い止める設備です。周辺に作動のさまたげになるものを置かないようにしましょう。
■水もれ確認
集合住宅では、配管の不具合がないことが確認できるまでは、水もれを防ぐために水を使わないようにしましょう。
応急的に確認するには、下の階から順番に水を流し、最上階まで確認していきます。応急的な確認のため、なるべく早い時期に業者に点検をしてもらいましょう。
■地震災害の教訓から

マンションで地震が起こったら、お隣同士が助け合って生活を続けます。ある管理組合では、次のような対応を行いながら生活を継続し、建物の再建を行いました。
- 玄関が開かない家がないか、けが人がいないかをチェックするため全戸を見回った。
- エレベーターの運行停止をしようとしたが、人が閉じ込められていたことがわかり、救援の連絡をした。
- 高架水槽が損壊し、生活用水がストップ。近くの中学校から皆でバケツやポリ容器で水汲みに行った。相当な重労働だった。
- 地下貯水槽を一部改造し、飲料水をくみ出した。高齢者や体力のない人の手助けをして運んだ。
- お互いに協力しあうことで、次第に住民同士のコミュニケーションが活発になった。
- 緊急対策の様子や行政の対応内容を掲示したり、情報をまとめた広報紙を作って掲示した。
- 緊急理事会を開いて、被害状況を報告し、マンションの復興計画について検討を始めた。
- 緊急総会で震災復興工事を決定し、工事を行った。
1ぐらっときたら、まず自分の身を守る|2揺れがおさまったらみんなで助け合う|3被災後の生活を協力してのりこえる|4日ごろから備える