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北白石中学校3年 外山沙季
みなさん、差別、という言葉を聞いたとき、何を思い浮かべますか。人種差別、ジェンダー差別、障がい者差別などいろいろありますよね。
私はこのような差別をなくしたいと思っています。私がこのように考えるきっかけになったことがあります。
ある日、普段はテレビなどほとんど見ない私が、軽い気持ちでテレビをつけました。その瞬間、私は衝撃を受けました。アメリカで無実の黒人男性が白人の警察官に射殺されたというニュースが目に入ったからです。私はこのニュースを見て、こんなことがあってはいけない。そんな思いを抱きました。そして差別について調べました。
その結果わかったことがあります。日本国内にも差別は根強く残っていて、私の知らないような差別があったこと。そして差別が生まれる原因です。
今の日本にもなお、部落差別やハンセン病差別など多くの差別が残っており、これらの差別や偏見による影響は今もなお深刻です。そして残念なことに、私もこれらの差別を知りませんでした。私は正直なところ、「差別はだめだ」と小さいころから気かされ続けてきたので、差別についてはある程度知っている気でいました。でも、それは大間違いだったのです。差別について調べていく中で名前すら知らない差別がたくさん出てきました。世の中には、まだまだたくさんの差別があり、なくしていくべきだと強く思いました。
私が考えた差別が生まれる主な原因は、勝手な思い込みから生まれる偏見です。ハンセン病差別を例にすると、ハンセン病への正しい知識がなかったために、どうすることもできない恐ろしい病気で、患者の近くにいると感染するという思い見込みから偏見が生まれ、差別につながりました。
そこで私は解決法を考えました。それは、「可能性を考える」ということです。決定的な証拠やデータがなければそこで決めつけ思い込むのではなく、自分で調べてみることです。
ああでもない。こうでもない。と考えて、思い込みをせず、偏見をもたないことです。ここまで聞いてみなさん、自分は偏見なんてもっていない。そう思っていませんか。実は人間はアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)をもっているといわれています。つまり、私も含め誰もがもっているのです。だからこそ、思い込みを防ぐためにも常に可能性を考えることが大切なのです。一人一人の力は小さくても塵も積もれば山となるのです。その例として、日本財団が行った調査で、「LGBTQの人に対し、差別や偏見がある」と答えた人の割合が、2019年には87.8%だったのに対し、2020年には77.4%と減少しています。これは多くの人が、LGBTQについての可能性を考え、理解が深まった結果というのを示していますよね。
世界中の人々が可能性を考えれば、差別のない平和な社会ができると私は信じています。だから私は、差別をなくすという理想に一歩でも近づくために、可能性を考え、偏見にとらわれないようにしていきたいです。そして、差別のない社会を実現させたいです。ですが、私一人だと限界があります。そこでみなさんにお願いです。そんな平和な社会を実現するために私とともに可能性を考えることをしてほしいのです。それができれば差別をなくす大きな力になるのですから。さあ、みなさん始めましょう。差別や偏見にあふれるこの世の中に終止符を。そして、差別のない世界へ。
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