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東白石中学校2年 星加詩歩
私達の生活に、言葉は欠かせないものです。人とコミュニケーションを取るのは勿論、知恵や想像を本にして共有したり、音楽にのせて楽しんだり、言葉を活用することで人々は生活や心を豊かにすることができます。言葉は常日頃から使うとても身近なものであり、人生を楽しいものにする力があります。
私は昔から本を読むことが好きでした。文字を通していろいろな世界を体験できるのが楽しかったのです。特に好きなジャンルはファンタジーで、今読んでいる本も、ファンタジージャンルばかりです。ファンタジーといえば、やはり「魔法」ではないでしょうか。魔法の世界というと、自由に空を飛んだり、火や水を操ったりするようなキラキラした世界を思い浮かべると思います。
それらは現実の世界ではありえないことですが、言葉の世界では実現することができます。どんなことだってできてしまう言葉の世界に、私はずっと夢中です。
「言葉の世界なんて所詮作り話だ。役に立たない。」などと思う人もいるかも知れません。確かに現実と空想がほんとうの意味で結びつくことはありません。でも、言葉の世界は私の心を豊かにしました。登場人物たちの人生や言葉から人として幸せに生きるために大事なことをたくさん学んでいます。現実で憂鬱なことがあっても、本の中の人たちのことを思えば頑張ろうとポジティブに考えられます。言葉で作られた魔法の世界が、私の人生を魔法がかけられたようにキラキラしたものに変えてくれました。言葉は「魔法」そのものです。
ですが、ときに魔法は「呪い」になります。例えばSNSを利用していると、誹謗中傷を目にすることがあると思います。傷ついた人たちのことや誹謗中傷をする人のことを考えるとモヤモヤしてしまいます。中には実際に誹謗中傷によって人生が壊れてしまった人もいると知り、これは魔法なんかではなく「呪い」だと思いました。それと同時に、自分はそんなことをするわけがない、とどこか楽観的でもありました。普段から憶測でものを言ったり、人を怒らせるようなことを言ってしまったりすることがあるのに、SNSという社会が大きすぎて、他人事に感じていたのです。
それが変わるきっかけは友達との会話でした。話の内容はいつの間にか他の人の悪口になっていました。話が一段落ついた頃、友達が「こういう話、ネット上ではリスクあるしできないよね。」と言いました。
はっとしました。
私の中でSNSと自分を結びつけて考えることができるようになった瞬間でした。
ただ楽しい、素敵という気持ちだけで言葉を魔法呼ばわりしてはいけないと気づいたのです。
言葉は人生を輝かせてくれる魔法になり、自分や他人を深く傷つける呪いにもなる、私が思うよりずっと大きな力だと知ることができました。そして魅力あふれる言葉とこれからもつきあっていくために、今の自分を変えたいと思います。自分がもらった魔法を、将来自分がかけかえすことができればきっと、いろいろな人を笑顔にできる魔法使いになれるはずです。みなさんも、私と一緒に「言葉の魔法」をかけていきませんか。これで発表を終わります。ご清聴ありがとうございました。
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