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登別市立登別中学校3年 三浦吉喜
「ご飯は残さず食べなさい!」
この言葉は、僕がご飯を残しそうになったときに親から言われる言葉です。今まで、この言葉を言われたとき「なんでこんなこと言われないといけないの?うるさいな。」と思っていました。ですが、あるニュースを見てから、毎日ご飯を食べられるのは当たり前ではない、そして、食糧問題で苦しんでいる僕たちと同じ子どもたちを救いたい!と思うようになりました。
皆さんは、世界規模の社会問題である、食糧問題について知っていますか?
僕は中学2年生のときの朝、学校の準備をしているときにふとテレビでやっているニュースを見て、初めて知りました。ニュースの内容で飢餓で苦しんでいる子どもの写真が頭から離れず、家にあるパソコンで調べてみると、飢餓で苦しんでいる人や支援団体の記事、ホームページがたくさん出てきて、世界では、お腹いっぱいに食べられない人がこんなにも居るのか。僕はそう思いました。
今、世界で飢餓で苦しんでいる人は8億2800万人です。世界の人口は81億1900万人なので、つまり約10人に1人は飢餓で苦しんでいることになっています。このような問題は日本でも起こっており、日本では1億2400万人の5.1%の632万4000人。20人に1人は飢餓で苦しんでいます。飢餓で亡くなっている方は一日で4万人居ます。特に僕たちと同じ子どもは飢餓によって命を落とすリスクが高く、世界で一日に亡くなっている7割は僕たちと同じ子どもです。
皆さんはどうして飢餓が起こっていると思いますか?おそらく食糧が足りないことで飢餓になっていると思うかもしれません。ですが、世界の年間穀物消費量は、消費量よりも生産量の方が高いです。つまり、世界の食糧が不足しているというわけではないのです。
ならばなぜ飢餓が起こるのでしょうか。原因は自然災害や紛争、貧困や食糧価格の高騰などです。このような問題は自国だけで解決できる問題ではありません。
このような問題を抱える国や地域には、国際機関やNPO・NGOによる支援が必要です。根本的な解決には、自立支援や基盤整備の支援が重要になってきます。
支援として有効なのは、貧困からの自立支援や農業技術支援、自然災害対策などの支援で、自分たちで食糧を永続的に生み出すことができるように支援をすることが大事です。ですが、このような支援は僕たちには到底出来るようなことではありません。それでは僕たちには何ができるのでしょうか?
僕たちができることは、支援団体に寄付をする、フードバンクに食品を寄付すること、フードロスを無くすことです。特に僕は、日本でのフードロスを無くすことで飢餓が無くなると考えています。フードロスとは、本来食べられるのに廃棄される食品のことで、日本でのフードロスの量は年間に523万トンです。世界で飢餓で苦しんでいる人が必要としている食品の量の約1.2倍です。僕は、日本のフードロスを無くし、フードロス分の食品を寄付をすることで食糧問題が解決できると考えています。
子どもたちには、どこで生まれてどこで暮らしていても、住む場所や食べ物があり命が守られる権利があります。もう食糧問題のニュースや記事、<飢餓>で苦しんでいる人を僕は見たくはありません。世界中の人がお腹いっぱいにご飯を食べれるようになってほしいと思います。
僕は先日、登別にあるフードバンクに家で余っているレトルト食品を寄付しました。このフードバンクでは、子供無料の「かえる食堂」をやっており、食品の寄付は、郵便局やコンビニでもできます。寄付をしたところ、職員の方たちから「ありがとう。」と声を掛けられ、感謝されたことが心に残っています。「また寄付をしよう、少しでも食べ物を無駄にしない。」そう決意しました。自分たちのクラスでも、できるだけ給食を残さないようにしよう!を目標にしており、給食を残す量が段々と減ってきています。皆さんも今日からできるだけ、ご飯を残さずに食べるように意識をして、少しでも飢餓で苦しむ子どもたちを減らしませんか?
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