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この冬はどちらかというと暖冬で、雪解けも早く、足早に春がやってきました。
「四月」は新たな出会いの月。新しい人との出会いは、期待もあり、緊張もあり。人と関わる事が好きな人はワクワクし、人と関わる事が苦手な人には重く感じられる月であるかもしれません。
私は高校生くらいまで、人と関わる事が苦手でした。特定の人、友だちとは話せたのですが、その他のクラスメートと話さなければならない場面になると緊張し、体が強ばり、顔が真っ赤になってしまうのです。今でもその名残はありますが、苦手だけれども人と関わりたいという気持ちも強かったので、色々な人との出会い、関りを通して少しずつ学び、苦手を克服してきました。
高校2年生の文化祭。クラスで演劇をやることになりました。勿論、私は舞台に上がって表現する人ではなく、小道具係を希望しました。衣装を担当し、準備を進めていると、「〇〇(私の旧制)は縁の下の力持ちだな」と担任が言ったのです。その言葉は、何故か私の心にひっかかりました。衣装係が嫌なわけでもなく、表舞台に立ちたいという思いも少しもないのにです。勿論、担任が誉め言葉として言ってくれたことも理解していました。
後で思い返せば、その時の私にはちょっと否定された感じ、積極性のない生徒と言われているように感じたのだと思います。何故なら、自分自身の事をあまり認められていなかったからです。
自分は人と関わる事が苦手、「内向的=理想の生徒(人)ではない」というように。
この思いは、歳を経るごとに変化していきました。少しずつ、自分自身を認められるようになってきたからだと思います。
よく、求められる人材として「リーダーシップ力」が挙げられることがありますが、リーダーシップ力のある人ばかりいたとしたらどうでしょう。果たして、世の中はより良く回るのでしょうか。周りを見ながら動く「調整力」のある人、独特の視点、「発想力」のある人、優れた情報収集力や特定のものについて驚異的なほどの記憶力を持つ「オタク力」のある人など、色々な人がいなければ、世の中は成り立たないのではないか。色々な人がいるからこそ、新しいものが生まれ、より豊かで面白い世の中になっていくのではないか、と。
「自分の存在価値がわからない」、「自分は誰にも必要とされていない」という相談を受けることがあります。そう思いながら生活するのは、周りから1人取り残されたような虚無感に襲われ、とてもとても辛いと思います。
どうしてそう感じるのか、理由は人それぞれだと思います。人と自分を比べたり、人からどう見られているのか気にしたり、完璧主義だったり、どうせ自分なんて…と考えてしまったり。
人は誰でも生まれながらに「自分を認める力(自己肯定感)」を持っています。今は自分自身を知っているようで知らないのかもしれません。アシストセンターとお話して、「自分らしさ」を一緒に探しませんか?
令和7年4月15日
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