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近年、気密性の高まった室内での空気汚染、特に建材や家具などから放散する揮発性有機化合物等によって起こる、いろいろな体調不良等の健康被害(いわゆる「シックハウス症候群」)が心配されています。シックハウス症候群を防止するためには、建材や家具から放散する揮発性有機化合物等を抑える必要があります。このため、札幌市では、公共建築物についての統一した基準(「札幌市公共建築物シックハウス対策指針及び同解説」)によって、対策を行っています。
札幌市公共建築物シックハウス対策指針及び同解説(ワード:1,250KB)
建築部で公共建築物の工事を行う際は、「札幌市公共建築物シックハウス対策指針及び同解説」に基づき、以下の2点をはじめとした対策を行っています。
工事で使用する主な建材については下記の仕様としています。
床、壁、家具の合板などの材料 | F☆☆☆☆(JAS・JIS) |
---|---|
壁のクロス | F☆☆☆☆(JIS) |
接着剤 | F☆☆☆☆(JIS)、トルエン・キシレンを含有していないもの |
塗料 | トルエン・キシレンを含有していないもの |
木材の防腐、防蟻剤 | 非有機リン系のもの |
工事のしゅん功にあたっては、シックハウス症候群の原因になる恐れがあるとされている化学物質のうち、主要な6物質について室内濃度を測定し、厚生労働省が定めた指針値を下回っていることを確認したうえで、施設管理者等へ引き渡すこととしています。さらに、工事施工者や施設管理者に対しては、工事中や完了後の換気を十分に行うよう指導しています。
揮発性有機化合物等 | 室内濃度指針値 | 用途 | 室内での主な発生源 | 症状 |
---|---|---|---|---|
ホルムアルデヒド |
100μg/㎥ (0.08ppm) |
合板製造用・施工用接着剤、防腐剤 | フローリング、建具、家具、構造材、壁紙接着剤、喫煙 |
目・鼻・喉の痛み、不快感、頭痛、臭覚の鈍化、気管支炎、視力障害、喘息症状 |
トルエン |
260μg/㎥ (0.07ppm) |
塗料の溶剤、接着剤、防腐剤、木材保存剤 | 塗装部、壁紙接着剤、マニキュア等化粧品 |
眠気、頭痛、疲労感、脱力感、皮膚の知覚異常、平衡感覚失調 |
キシレン |
200μg/㎥ (0.05ppm) |
塗料の溶剤、接着剤、防腐剤、木材保存剤 | 塗装部、壁紙接着剤、ワックス、芳香剤、油性マーカー | 目・鼻・喉の痛み、悪心、疲労感、嘔吐、頭痛、めまい、手足の知覚障害 |
パラジクロロベンゼン |
240μg/㎥ (0.04ppm) |
防虫剤、防臭剤、消臭・芳香剤 | タンスの防虫剤、トイレの防臭剤 | 頭痛、めまい、全身倦怠、目・鼻・喉の痛み、肝腎障害 |
エチルベンゼン |
370μg/㎥ (0.085ppm) |
塗料、接着剤、防腐剤、スチレンの原料 | 塗装部、壁紙接着剤 | 目・鼻・喉の痛み、肝腎の機能低下 |
スチレン |
220μg/㎥ (0.05ppm) |
発砲スチロール、防腐剤、合成ゴム |
断熱材、スチレンボード、スチロール畳 |
目・鼻・喉の痛み、めまい、頭痛、疲労感、脱力感、抹消神経障害 |
「札幌市公共建築物シックハウス対策指針及び同解説」に基づく、安全確認の結果はこちらをご覧ください。
シックハウス症候群についての詳しい情報は、こちらをご覧ください。
厚生労働省が公表している室内濃度指針値については、こちらからご確認ください。
建築部では、公共施設の建築工事を発注しています。これらにおいて最も大切なのは、「工事が安全に施工される」ことです。
工事施工業者の皆さまには十分な取組をしていただいていますが、発注者としての安全に対する取組として、「札幌市都市局建築部工事安全管理委員会」を設置して、安全に対する意識の普及啓発を行っています。
建築部所管の建築工事における、付近住民などの第三者および工事従事者の安全を確保して、災害を未然に防止することにより、工事の円滑な施工と無事故・無災害を期するため、以下の活動を行っています。
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