大谷地西5丁目地区

都市計画法に基づく都市計画の提案及び判断等について（要旨）

1.都市計画の提案内容

(1)都市計画の種類等

用途地域の変更

(2)提案理由等

【提案理由】

　当社は1956年に有料道路の建設・管理を目的に設立された「日本道路公団」を前身とし、2005年10月1日に分割・民営化した100％政府出資の特殊法人であり、「高速道路株式会社法」に基づき、「国民生活の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする株式会社」として、高速道路の新設・改築・維持・修繕・災害復旧その他の管理を一任されている。

　今般、高速道路の老朽化対策を着実に行うための財源を確保するために「道路整備特別措置法」が改正（令和5年）され、令和97年まで当社の管理期間が延長され、今後約90年に渡り道内高速道路管理を行う事が決定された。当社としても法改正の趣旨に鑑み、安全・安心・快適・便利な高速道路をさらに効率的に管理することが求められている。当社グループでは中期経営計画にて「老朽化や災害に対する高速道路インフラの信頼性の飛躍的向上」を基本方針として掲げており、グループ各社の連携をより緊密にし、高速道路インフラの管理・運営の効率化及び高度化に取り組んでいく予定である。現在、大谷地西に所在する当社の「北海道支社」は道路管制センターや北海道警察本部高速道路交通警察隊（以下道警高速隊）をはじめとした中枢的な機関を擁し、北海道の高速道路管理・運営の拠点として重要な役割を果たしている。一方、グループ各社の本社は札幌市内各所に点在しており会社間での対面でのやり取りが困難であり、災害時の連携面でも脆弱性を抱えている。この「北海道支社」にグループ各社の拠点を集約することで、移動ロスの解消や意思疎通の円滑化に伴う業務効率化や災害時拠点としての機能強化等を期待でき、道内高速道路の更なる安全・安心を実現することができる。

　当社は30年近く現在の大谷地西で事業を営んでおり、高速道路との隣接が必要な道路管制センターや道警高速隊と同じ社屋で業務を行う事で雪氷期や災害時の緊密な連携を行ってきた。現在地は大谷地IC・札幌南ICへの距離が近く、高速道路沿線に所在する現場への交通の便が優れており、現敷地内で増改築を行う事が最適である。さらに、利便性の高い地域で予定している規模の社屋を建設できる場所は他になく、当地での増改築がグループ各社の集約を実現するにあたり必要不可欠となっている。

　これらの理由から現在の敷地内で社屋の増改築を行う必要があり、この度用途地域の変更を提案する。

【提案内容】

用途地域の変更

提案説明書（PDF：189KB）

(3)提案の位置、区域、面積

札幌市厚別区大谷地西5丁目の一部

札幌市厚別区大谷地東3丁目の一部

（面積：約2.6ha）

位置図（PDF：220KB）

区域図（PDF：166KB）

計画図（PDF：403KB）

2.札幌市の判断、理由

(1)判断及び理由

本提案について、以下の理由により、都市計画の変更が必要と判断いたしました。

【理由】

　当地区は、高速道路インフラの管理・運営を担っている東日本高速道路株式会社北海道支社をはじめとして、道路管制センターや北海道警察本部高速道路交通警察隊などの機関も入居しており、北海道内の高速道路を適切に管理・運営していく上で重要な役割を果たす拠点となっている。

　提案された内容は、既存社屋の老朽化やシステム改修への対応が必要であることに加えて、道路管理の高度化に伴う人員増や、業務の効率化に向けたグループ会社の集約化、災害時の拠点としての機能を強化することなどを目的に用途地域の変更を要望するものである。

　本提案は、多様な居住機能や生活利便機能が立地する周辺の居住環境と調和した土地利用が引き続き維持されるものであり、また、高速道路インフラを適切に管理・運営していくことは、災害対応力の維持・向上に寄与するものであることから、第2次札幌市都市計画マスタープランに位置付けている一般住宅地の土地利用の基本方針及び取組の方向性に適合しているため、提案に基づいた都市計画の変更が必要であると判断した。