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更新日:2025年4月1日

関係附属機関や学校等における意見交換

札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例の検討に当たっては、札幌市の関係附属機関や市内の学校等における意見交換を行いました。

目次(ページ内リンク)

関係附属機関
学校
その他

関係附属機関

 札幌市社会福祉審議会

実施日時

令和5年(2023年)11月13日(月曜日)

令和6年(2024年)12月20日(金曜日)

主な意見
  • 昨今は若年性の認知症も問題となっていることから、認知症の人たちもこの条例の対象に含めてもらいたい。
  • 都道府県別の男女の格差について、北海道は47位と最下位であり、北海道が最下位だということは、札幌も低いと考えられる。また、例えばアイヌの女性は2種類の差別を抱えることもあるなど、複数の課題を抱えるということはよくあることだと思う。
  • 基本理念の一つ目について、憲法に基づく基本的人権について明記されているのは大変良いと思う。労働差別に関しても念頭に置いた条例としてほしい。また、札幌市は低所得者世帯が多いので、経済格差への差別についても考慮する必要がある。 
  • 内容は大変素晴らしいことだと思うので、ぜひ実現に向けて進めてほしい。1点だけ、本文表紙に記載のイラストが多様性を意識したものというよりは従来の家族像らしいものになっており、高齢者、障がい者、外国人、アイヌなど多様性を端的に表すようなイラストを用いたほうが良いのではないか。 
  • 本条例自体は今後も継続していくべきものだが、担当部局の人員は非常に少ない。札幌市では条例や計画が制定された後に体制が縮小されてしまうと言った事例が多いことが気になっており、是非、行政の体制強化も進めていただきたい。 

 札幌市福祉のまちづくり推進会議

実施日時

令和5年(2023年)11月29日(水曜日)

令和6年(2024年)5月20日(月曜日)

令和6年(2024年)11月7日(木曜日)

令和7年(2025年)1月20日(月曜日)

主な意見
  • 関連する既存条例と(仮称)共生社会推進条例の関係性が分かりづらいため明確にしてもらいたい。
  • 子どもに分かりやすくという話もあったが、大人でも分かりにくい。障がい者と言ってもいろんな違いがあり、それぞれ対応も変わる。多様な捉え方をされてしまうということであれば、絵を活用するなどした方が共通理解は進む。大人を対象とするのではなく、最初から子どもや高齢者等に伝わるような取組を進めてほしい。
  • 障がいのある方以外も当事者という認識を持ってもらうということは期待したい。最初のとっかかりとして子どもや障がいのある方などにも分かりやすいものとしてほしい。視覚障がいのある方からは、読み上げ機能などで市の資料を読んでいる際に意味を教えてほしいと言われることもある。そういった方々も理解できるような文章を作ってもらえるとありがたい。
  • 知的障がいの世界では、分かりやすい言葉を使えば使うほど、逆に分かりづらくなるということもある。難しいと思われる言葉でも、言葉の概念が分かる文言であれば、このままでも問題ないと思う。条文自体はそのままで、「わかりやすい版」のようなものを作るということでもよいのではないか。理念だけの条例を作って意味があるのかというところもある。
  • 条例を制定するだけで変わることはなく、併せて具体の事業を進めていく必要がある。庁内や事業者と連携して取り組む必要がある。具体的な取組をイメージしつつ検討を進めていってもらいたい。
  • 骨子案に「(仮称)札幌市共生社会推進委員会」を置くとあるが、既に札幌市には「札幌市共生社会推進協議会」という組織が存在していて分かりづらい。
  • 他の条例についての資料等を見ても内容が分かりづらいことが多いが、本条例については市民ワークショップを開催したり、パネル展でイラストを活用するなど、とても丁寧に分かりやすくしていただいたと思う。一点だけ、定義について、「包摂性」という言葉が難しいと感じた。
  • 子どもへの取組というのはとても重要と考えている。現在フリースクールを運営しているが、不登校児童への支援などの運営に障がいのある方にも関わっていただくような取組を最近始めた。こういった取組に対してハレーションやご意見を頂くこともあったが、実際にやってみないと両者の意見を聞くことはできない。
  • 小学生以上だけでなく、未就学児への働きかけも重要だと思う。美術に関する親子参加型のワークショップなどを行うことがあるが、親も含めた理解などに大変適していると思う。是非未就学児への働きかけなども進めてほしい。
  • 教育における進め方として、まずは人としてどう行動するべきかが重要。教育委員会とは密に連携していただきたい。また、一過性のものではなく継続した取組となるよう進めてほしい。
  • 個別の取組は様々進められているが、横串を刺して連携していくことが重要。どうしても行政は縦割りになりがちだが、条例に記載しているような枠組みを活用し、事業間の整合性や効果検証についてしっかりと進めてほしい。
  • 条例については概要版しか見ない人もいると思うので、基本的な考え方に掲げる「未来につながる取組の推進」と条文との関係についても概要版に盛り込むとより分かりやすいものになると思う。

 札幌市男女共同参画審議会

実施日時

令和6年(2024年)1月22日(月曜日)

令和6年(2024年)6月27日(金曜日)

主な意見
  • 骨太の理念と分かりやすい説明が求められると思う。共生社会の実現に向けて理念は必要。
  • 骨子案の定義に市民とあるが、事業者の定義も別に必要では。
  • 前文等に「誰もが活躍できる」「能力を発揮できる」とあるが、ハンディキャップを抱えている方で自分自身がやりたいように能力を発揮できないと感じている方は、この条例の対象から除外されていると感じるのではないか。例えば「いきいきと」などと言うような表現はいかがか。
  • 市民への周知期間が短いのでは。
  • 理解を深める条例ということは認識しているが、多様性を尊重していく中ではどうしてもこれに反対の考えを持つ方等から攻撃を受けてしまうこともあるのが現状。「安全に暮らせる」というような文言も入れてほしい。

 札幌市アイヌ施策推進委員会

実施日時

令和6年(2024年)6月13日(木曜日)

主な意見
  • 今回は規制条例ではなく理念条例になるというが、他自治体では規制条例があることを踏まえると残念に思う。
  • 基本的な考え方の多様性の尊重について、「誰もが当事者」とあるが、まずは記載のとおり当事者の限定化や固定化につながらないよう考えてほしい。その意味では、差別の被害者だけでなく加害者も当事者となり、この両者が「対話を重ね共感に基づく心のバリアフリーの醸成」をしていくこととなる。しかし実際には、ヘイトスピーチがあることを考えると、対話による解決は困難であり、加害者側への何らかの規制は必要である。
  • 共生社会を実現するためには、ヘイトスピーチ等に対する加害者側への規制は絶対に必要。行政の責任として検討してほしい。
  • 実際に、SNS等で非難を受けている事実はある一方、札幌市が本条例を定めて取組を進めていく方針を評価したい。
  • 条例には大賛成。一方で、資料を見ると課題認識の中でアイヌ関係はやはり下位だと思わざるを得ない。国がアイヌ民族は先住民族と認めたところであり、様々な面で連携しながら、アイヌ民族が先住民族であることを示していくべきである。

 札幌市子どもの権利委員会

実施日時

令和6年(2024年)11月19日(火曜日)

主な意見
  • 条例素案の基本的施策1(誰もが安全で安心な生活ができる多様性に配慮した施設等の整備)について、個人起点で考えると「安全」、「安心」の順ではなく、先に「安心」がくるべきだと思う。
  • 基本理念2(誰もが、互いに理解し合い、支え合い、及び助け合うことで、社会から孤立することなく安心して生活できること)の設定理由の中の「当事者が抱える生きづらさを社会全体で解決していく」という表現に違和感がある。生きづらさは感情や考え方になるため、「解決」というよりも「取り除く」といった表現の方が良いのでは。
  • 生きづらさという点で、今の子ども達が社会に出た時、今のままでは生きづらい世の中なのかなと感じている。子どもの居場所づくりも大事だが、生きづらさとは何なのか、解決には何が必要なのかを皆で考えることができる機会があれば良いと思う。
  • 理念は大事で、その理念に近づくために施策を粘り強く進めていくことが重要だと思う。
  • 委員会の具体の構成等については、市長規則ではなく条例で規定すべきであると考える。また、子どもも委員会の委員に含めてほしい。

学校

 市立札幌大通高等学校における意見交換

実施日時

令和6年(2024年)7月16日(火曜日)

主な意見
  • 大通高校行政が取り組むことができる領域だけでなく、市民全員が当事者となって取り組んでいくことはとても大切。多様性の視点を固定化するのではなく、全ての特性に良い面と悪い面があるため、それを含めて多角的に社会課題の解決に取り組んでいくべき。
  • 多様性の尊重が特に良いと思う。これはいずれ基本的人権の尊重にもつながってくると考えているので、この条例で札幌市がどのような変化を遂げるのかとても楽しみ。
  • 「誰もが当事者」という言葉が印象に残っている。人の考え方を変えるのはおそらく不可能なので、理解してほしいとは言わないが、そういう人もいるというかたちでみんなが寛容になってくれたら良い。理解の前にまず知ってほしい。
  • 条例案はとても素晴らしいと思うので、書いてあることが実現できるようしっかりとした計画をつくっていってほしい。
  • 考え込まれている上、現代の指向に合った案でとても良いと思う。条例を作る時には市民から意見を集めるのも大切。違いが当たり前になる社会になれば良いと思う。

 北海道札幌西高等学校における意見交換

実施日時

令和6年(2024年)11月21日(木曜日)

主な意見
  • 西高等学校世の中には自分の個性や特徴を言いたくない人もいるので、その人に無理やり話を聞くのではなく、気付いてあげることが大切。
  • まだまだ市民の中には自治体等の施策ばかりを待ち、自分自身の意識を変えていない人が多いと感じているので、基本理念3(市、市民及び事業者が、それぞれの責務や役割を相互に認識し、連携・協働して取り組むこと)にすごく共感した。
  • 「誰もが」という部分について、障がいもなく、性的マイノリティなどでもない人たちにも当事者感が持てるような文言を明記しても良いと思う。多くの人にとって「バリア」は障がいのある方のものとして捉えられていると感じるし、「誰もが」という文言はありきたりすぎると思う。 
  • 今までの歴史においても必ず理念自体がずれて無意味な結果になっている例は多々あると思う。そのため、理念として振り返るべき「よりどころ」として形に残すことは必要。今は、この考え方が常識として、それこそ普遍的な「当たり前」ではないからこそ、この考えや思いが「当たり前」になる日までこの条例は必要だと感じた。是非制定してほしい。
  • 条例に関して、「含まれない人」がいないことが従来のユニバーサルの考え方との違いだと感じた。これからの札幌にとって、とても重要なポイントだと思ったので、条例の理念から絶対に外さないでほしい。

 市立札幌開成中等教育学校における意見交換

実施日時

令和6年(2024年)11月27日(水曜日)

主な意見
  • 開成中等人々が互いに認め合い共生社会を実現するためのバリアとしては、どうしても人の感情が関わってくると思う。個性や能力があるからこそ感情的な対立が生まれる。この感情というバリアをどのように乗り越え、互いを認め合う社会をつくるかという点が施策においても大切になると思う。
  • 多様性と包摂性が強みとなる社会という視点はとても良いと思った。ただ取り組むだけでなく、生かそうとすることがすごい。確かにそこまでいけると本当に共生できていると思う。実現に向けて頑張ってほしい。私も何かで参画してみたい。
  • 性別や国による差別はまだ消えていない部分があるので、先入観を持たないことが大切だと思う。条例ができたからといって何が変わるんだという意見もあるかもしれないが、条例はそのまちの意識を形作る意味のあるものだと思う。
  • 性的マイノリティは高齢者や障がい者よりも共感や納得が難しい話題だと感じる。多様性を認めないという多様性もあるため、どのようにそこを埋めるのかが気になった。多様性イコール何でもOKではない。
  • 多様性という言葉はもうほとんどの人が知っていると思うが、それらを包摂し、社会全体で捉えるという部分は目を向けたことのない人が多い気がする。包摂性と多様性の両立という目的をより積極的に発信していくことで、条例を見る人の意識も変わると思う。

 札幌市立大学における意見交換

実施日時

令和6年(2024年)11月29日(金曜日)

主な意見
  • 札幌市立大学こういった条例を掲げることは大切だと思う。今の時代お互いを知らなすぎることが障壁を生み出しているのではないかと感じるので、交流する場や機会が設けられると良いと思った。そもそも個人に余裕がないと共生していこうという気持ちにならない。条例をどのように広めるかも重要。
  • 「誰もが当事者」で誰も孤立させない条例はとても良いと思う。この条例がどの年代の人にも外国人にも浸透していけるようにしてほしい。
  • 条例を作ることはとても良い。しかし、より大切なのはこの条例を市民に知らせることだと思う。皆が知ることで条例の力を十分に発揮できると思うので、条例の内容をより多くの人に知ってもらうようにできると良い。
  • 条例の内容がどんな人にも対応できるように細やかに考えられていると感じ、実現してほしいと思った。
  • 孤立を「つながる手段がない状態」とし、つながりたいと思わない人に選択肢があるというのがとても良いと思った。皆が互いを認めて、知って、つながる社会が理想であると考えがちだが、それを目指さない人もいることを考慮した上で、様々な視点からの共生を捉えていく必要があると感じた。

その他

 札幌商工会議所(人材確保・活用委員会)における意見交換

実施日時

令和6年(2024年)12月24日(火曜日)

主な意見
  • 以前、アイヌ民族への理解についての取組に関わったが、アイヌ民族は住宅貸付の未返済が多いという実態もちゃんと公表すべきであると思う。理解浸透にはそういったことも必要。
  • SDGsの認証制度やワークライフバランスの認証企業について、入札の参加資格上の優遇を設けるなど、事業者へのインセンティブを示した方がいいと思う。
  • 高齢化を踏まえると、若い女性への支援だけでなく、高齢女性への支援も大切。
  • 本条例は理念条例ということだが、昨今はLGBTQの推進に当たり、トイレ・お風呂の問題が顕在化している。こういった具体の懸念への対応も大事だと思う。理念は理念で進めてほしい。

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