ハイエナ科最大種で、雄より雌の方が大型になる。黄褐色の地色に濃褐色から黒の斑紋が不規則に入り、「ブチハイエナ」の名前の由来となっている。イヌに似ているが、ハイエナ科というイヌとは別の生き物で、腰の落ちた独特の体型をしている。夜行性。単独やつがいで行動する場合もあれば、クランと呼ばれる数十頭からなる群れを形成することもある。小臼歯は頑丈で、顎の力が強いことも相まって獲物の骨も噛み砕くことが出来る。俊足と並外れた体力を併せ持つ優秀なハンターで、食べるものの6割以上は自分たちで捕えた獲物である。よく鳴き声をあげ、12種類の鳴き声を使い分けていると考えられている。雌は陰核が陰茎状に肥大している。膣と尿道が陰核を貫通して合流しており、排尿や交尾時の膣、出産時の産道を兼ねる。さらに陰唇が癒着しており、陰嚢状となった袋をもつ。このため雄の外性器と区別しづらい。発達した肛門腺が女性器と見間違えられ、永らく両性具有と信じられてきた。
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