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更新日:2025年3月13日

インタビュー事例紹介(異業種交流プロジェクト)

北海道Mimosa(ミモザ)プロジェクト

 

北海道Mimosa(ミモザ)プロジェクト 

○インタビューした方:代表 山田 彩子さん

○設  立:2021年

○メンバー数(2024年度運営コアメンバー):14名(女性12名/男性2名)

○活動内容:各種イベント(オープン、インナー)開催、運営ミーティング等

○団体ホームページ:https://note.com/mimosa_2022/n/n59324c662884

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「等身大の女性活躍」「じゃない方の女性活躍」を目指して

北海道Mimosaプロジェクトはどんな組織ですか。

 北海道内に事業場を持つ企業で働く現役女性社員による異業種協働の女性活躍推進プロジェクトです。コアメンバーそれぞれ「現業」を持つ傍ら業務時間内で活動しています。

 女性活躍と言うと、幹部職員育成や子育て職員の登用の目線が一般的な「軸」ですが、幹部候補やリーダー育成のルートに載っていない方、女性のライフイベントという、暗黙の“あたりまえ”とは異なるルートを歩んでいる方も「活躍の対象者」ではないか、というところが出発点です。

 もちろん組織の中で上位の役割を目指す(=意思決定の場に席を持つ)ことは重要ではありますが、全ての人がそこだけを目指して働くことだけが「活躍」ではないと考えています。

 また、結婚・子育てなどの「ライフイベントの有無」は個人的で非常にセンシティブであるにも関わらず「誰もが当たり前にその立場にある」という空気感が根強いと感じています。それに流されず「そうじゃない方」の立場の人を「透明な存在」としないこと、いろいろな立場の女性が多様な背景を持ちながら「等身大で活躍」できることを目指して活動しています。

 参加者の方からは「自分も”じゃない方”なので元気がもらえた」などのご意見をいただいています。参加企業の中にはコアメンバーの生き生きとMimosaに関わる様子を高く評価してくださっている企業もあります。

異業種の方たちが集まることで、どんな良さや学びがありますか。

 Mimosaでは「つながって、開いて、拓く」場であると思っています。

 顧客以外の社外の人と関わるということが少ない、または社内の人間関係で業務が完結する職種や業務であっても自分と同じように働いている人がいるということを知ること。それが“外にも同じように働いている仲間がいる”“私も捨てたものではないかも” というモチベーションや自己効力感につながるという、「継続的な異業種協働の効果」とも言えるでしょう。

 一見、些細なことに見えるかもしれませんが、男性とは異なり社会人のスタートから多様なロールモデルに触れ、キャリアアップをしていく視点を持ち続けていくことが難しい女性にはとても重要です。外の世界と“つながる”ことは自分を“開く”ことにもつながります。そしてその小さな行動が自分の働く人生を“拓く”ことになる。ミモザの活動を通じ社外の人と対話・交流することで、発見や気づきがあり、何より心がホクホクします(笑)。最初は少し疑問を持ちながら送り出してくれたコアメンバーの上司の方からも「元気な顔になってメンバーが会社に戻ってくる」と言っていただいています。 

 日ごろ自分が感じている「モヤモヤ」は自分だけが感じているものではないと思うことで、元気が出て「自分も何かやってみようか」と思ったり、自分なんてこんなものと思っていた人が、自分だって捨てたものではないと自分自身を認めてあげることができるようになると感じています。

 学びとしては、自分の会社の「ふつう」が他社では「ふつうではない」ことだったり、対話の中からいろいろな角度の「発見」や「刺激」があることが、業務改善や組織貢献のためにもとても大切な学びになっていると思っています。

「一緒にワクワクできる可能性」を見つけよう!

運営コアメンバーには男性もいて、女性活動を女性だけで完結しないようにするという思いも伝わってきます。この活動を一緒に取り組む男性メンバーや見守る同僚、上司の男性といった仲間や応援団への巻き込みはどのようにされていますか。

 すべての企業ではありませんが、女性が少数派の企業では女性活躍の取り組み=男子禁制のようなイメージをすでに持たれている場合も多いようなので、イベント等の案内をする際などは「性別不問、男性上司、リーダーにもおすすめ!」など、誰でも安心して参加できるようなメッセージを盛り込んだり、案内チラシのデザインなども性別に依らず受け入れられやすいような配色にするなどの工夫をし、いろいろな人に興味を持ってもらいやすいようにしています。

 ある男性参加者からは、「男性でも参加できると言われて参加したが、自分しか居なかったら思うと緊張していた(が、杞憂に終わった)」などのコメントがあり、女性が思っている以上に男性も気を遣うのだなと、ありがたい気づきになりました。

 もちろん女性の健康でもとりわけ個人差のあるデリケートなテーマ(生理・更年期・婦人科健診など)を扱う場合は別ですが、オープンなメッセージを積極的に発していく重要性を感じています。

Mimosaの活動をマネしてみたい、参加してみたいと思った企業や社員の方にアドバイスはありますか?

 社内の場合は小さな勉強会や交流会からスタートしてみるのはいかがでしょうか。目線や意欲を共有できる仲間づくりは、仕事の効率化や組織風土にも良い影響がもたらされると思います。もし、ミモザのように外との「つながり」をつくりたい場合はコアメンバーとなる人の熱意や勇気が必要かもしれませんが、まずは「行動を起こすこと」につきると思います。「やらされ感」では決してうまくいかないことを、私たちも経験しています。

 例えば女性活躍関連のイベントなどで名刺交換をしたらそのままそのまま名刺コレクションをして満足、終わり。ではなく、お話しが弾んだ方にはコンタクトをとって、互いの会社の女性活躍に関する情報交換から始めるだけでも大きな一歩につながることもあります。今は皆さん毎日膨大なメールと格闘していますから、たとえリアクションがなくても「今はタイミングではなかったのかも」と落ち込まないことです。

 一歩踏み出せば、本人が変わり、周囲が変わり、会社が変わり、と波及していくと思います。こうした交流の輪をどんどん広げて、道内の他の地域にも波及したらよいですね。

 これを読んでMimosaの活動にご興味をもってくださり、一緒に活動してみたい!と思われた方がいらっしゃいましたら、まずは情報交換から始めて対話の中で「一緒にワクワクできる可能性」を見つけられたらと思いますので、ぜひコンタクトをお待ちしています!

このページについてのお問い合わせ

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