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○インタビューした方:代表取締役 杉本 史郎さん
○設 立:1957年(創業は1910年)
○従業員数:297名(男性:121名・女性:176名)
○事業内容:飲食事業・小売業(コンビニエンスストア)
○ホームページ:https://n-office-spk.co.jp/
仰る通り、古い体制で続いてきた会社でした。きっかけは、3年前に私が社長に就任したことでしょうか。それを機に、体制をできるところから変えていこうとしています。まだ始まったばかりで、インタビューを受けるような成果を上げているかとは言えませんが。ただ、社長交代に伴う形で、社員の皆さんに体制を変える旨を伝えるには好都合だったと思います。
今は働く環境向上に向けての意識付けに取り組んでいます。具体的には、就業規則や内規の整備、改善目標や計画の策定、情報を共有できるようLINEWORKS掲示板活用などですね。
まず、社内でタイミングよく…というと変ですが、結婚と、奥さんの出産を控えた若い男性社員がいまして。本人も奥さんも「育児も一緒に携わりたい」ということで、出産で一週間、育児で二週間の休暇を取れるようにしました。社内的にも良い前例ができたと思っています。
実はこの休暇の件も、当初は有給休暇の利用を考えていたそうで「有給は残っているか」と聞いたことが、産休・育休につながったのです。
また、以前は長時間労働の権化のような古い体制でした。労働環境の適法化から始め、さまざまなことを少しずつ変えているところです。当然社歴の長い社員だと、考え方も古いままだったりするので、それを逆手にとって「今はどうだろう?」と聞きながら意識改革を進めています。例えば「シフトは守るもの」「時間外労働は相応のお金がかかる」という意識づけを進めています。タイムカードも電子化していなかったくらいなので、そこも改善しました。
正直申し上げて、いまだスタートラインだと思っています。社員での女性比率は4割ですが、全従業員でみると6割になり女性比率自体は多い会社です。採用時や給与面でも性別による差は設けていないのですが、長年勤務している古い意識の社員も多く、結婚や出産及び育児に関するケアは弱かったと認識しており、配慮に欠けていたかもしれません。女性比率のわりに女性管理職が少ないのが実情として現れております。
弊社は飲食店とコンビニエンスストアを経営していますが、特にコンビニは長時間働くことが多いので、女性が働くのに適していないところもあるかもしれません。ですので、柔軟に対応していく必要があると感じています。
若い人の例では、育休を経て復帰したのですが、まずは子育てとの両立のためパート勤務からにして、その後落ち着いてから正社員に復帰した例がありました。男女問わず、できる人は多少時間が短くなっても上の職に移行させていけると思います。
産休や育休などでブランクの可能性がある人に対しては「今はまだ体制が整っていないけど、必ず戻れるようにするから」と伝えるなど、コミュニケーションを図っています。シフトなど労働環境も、例えば週休三日制とか、変形労働を活用するなどはあるはずです。コロナ禍の際は大変でしたが、リモートワークなど思わぬ働き方に気づく良いきっかけにもなりました。リフレッシュ休暇に関しても、まずは5日、次は…と全て消化できるように、経営者が主導して行かないとだめですね。
現在は各部門の上長に説明したうえで、制度としてなかったシステムを導入していくことを進めています。現場でも「残業が減った」「平日は短い時間で出られる」などの声も上がっており、少しずつではありますが、浸透しているようです。
前述した若い社員の件もそうですが、所属店長との勉強会を計画し、対象従業員への説明の機会を設け、取得促進をはかることになっております。そういう意味で今回の社員はまさにファーストペンギン。上の世代に伝えるには良い成功事例でした。
ただ、せっかく制度を作っても利用されてこそですので、知ってもらうためにもLINEWORKSの掲示板を利用しています。以前はメールすらうまく使えず、FAXや電話で伝えるようなものばかりでしたので、情報が共有しづらかったので、掲示板で社員も契約社員も見られるようにしています。
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