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更新日:2025年3月17日

インタビュー事例紹介(卸売業)

カネシメ髙橋水産株式会社

 

カネシメ髙橋水産株式会社 

○インタビューした方:管理部管理課(人事・法務担当)課長 燕 里沙さん

○設  立:1924年

○従業員数:135名(男性118名 女性:17名)

○事業内容:水産物卸売業(札幌市中央卸売市場)

○ホームページ:https://kaneshime-hd.jp/

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評価制度の見直しをきっかけに、女性の離職が減少

創業100年という歴史がある企業で、女性を含めた多様な人材が活躍できるようになった経緯を教えてください。

 昔は性別による差を感じる場面は正直ありました。私が入社した頃は「女性は結婚したら辞める」「30歳になる前には辞める」というのが当たり前のように思われていた時代で、会社の規定として明示されてはいないものの、性別によって明らかな評価による区別もありました。

 変わっていったのは、2005年ころに評価制度の見直しを行ってからです。現在は、評価内容に性別の差はありません。平等に評価されるようになってから女性も働きやすい環境になったと思います。

産休、育休もとれて、子育てしている方も働きやすい環境になったということでしょうか。

 そうですね。離職が少なくなり、パートや社員としてまた戻ってきてくれる方が圧倒的に多くなって、そういった方が活躍できる会社になっていると思います。以前は、せっかく入社をして仕事のスキルも上がっていったのに、結婚、出産で辞めてしまう。こうした人材をそのまま辞めさせるのは会社としても損失だという考えから、産休・育休制度などの整備が進みました。

フォローしている方も働きやすい環境づくりに配慮

育児中の方などが働きやすくなった取り組みについて、配慮した点や工夫した点を教えてください。

 育児中の方は性別問わず休みを取りやすい環境を作っているのはもちろんですが、育児中の方をフォローしているまわりの方たちが休みを取れる環境作りも意識しています。やはり、お子さんがいる方を、特別扱いしすぎないのが大切なことだと思います。

 弊社では、育休の方も、そうじゃない方もお互いが配慮できている環境にあると思います。例えばお子さんが夏休み等の期間に休みが集中した場合、他の育休をとっていない方に「ここは休みなよ」と言ってくれることもあります。会社としても、こうした雰囲気があるのが良いですね。

 また、育児中の方を含め、従業員の環境や状況に合わせて勤務時間帯を変更できるようにしています。例えば、育児中の方で言えば、出勤時間を30分遅らせる等、柔軟に対応できるようにしています。フルタイムでの勤務が難しい場合は、時短勤務も可能です。

 なお、こうしたさまざまな立場の方が働きやすい取り組みを進めていますが、若年層は男女平等が当たり前の世代なので、女性を特別扱いする行為こそが、男女差別として捉えられる可能性もあり、女性の活躍をことさら意識した取り組みは行っていません。それぞれの立場の方たちが働きやすい環境をいかにして作っていくかが大切だと思っています。

女性を含めた多様な人材が活躍していくことで、既に起こっている変化はありますか?また、今後の課題と取り組もうとされていることについて教えてください。

 結婚や出産された女性の離職が、圧倒的に少なくなりました。また、性別や年齢に関係なく意見を言える場が増えたように感じています。

 今後の課題としては、やはり女性の従業員自体が少ないところです。女性の従業員が増えれば将来的には女性の管理職なども育ってくるかと思います。

 また、朝が早い会社なので、育児中の従業員が働ける職種が出勤時間の遅い事務職に限られています。営業職だと、午前3時~11時30分など、通常の会社ではなかなかない育児中の方には難しい勤務時間なので、これからは育児中でもこうした職種への選択幅が広がるような環境の整備が必要です。

 やはり、男性ならでは、女性ならではのそれぞれの良さを生かした考え方があると思います。女性ならではのアイデア、考え方で、市場で活躍できる人材が増えていく環境づくりも進めていければよいですね。

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